「ロータリークラブでの講演から~主食」 2014年3月
週に3回米飯給食となっています。これで子供たちも、以前と比べ荒れたり、騒いだりすることが減ってきているそうです。「今日は主食の話です。…また米を古来から食べている民族は、小麦食の民族とくらべ小腸の長さが倍ちかく長くなっているとも聞いています。
ですから日本人は小麦を主食とするのは体に合っていないと考えられています。この周辺では、以前の学校給食はパンが中心でしたが、やはり米のごはんを、野菜などの惣菜と一緒に食べることが大事とされて今は週に3回米飯給食となっています。これで子供たちも、以前と比べ荒れたり、騒いだりすることが減ってきているそうです。
確かにパンはクリーム、ジャム、バターとをつけたりしてオカズなしで食事を終えると、砂糖の接取が過多にもなりやすく、歯にもくっつき易く、歯科医師の私から見ても問題が多いと思います。昨年私が校医をしている小学校で、びっくりする話を聞きました。それは1年生で4月に入学したある子供が、一切ごはんを食べようとしないので、聞いてみると全く食べたことがないので、何を食べさせられようとしているかわからず、味もついてなくまずいものということだったらしいです。それでごはんを食べられず、学校では食べ方から教えて9月の後半になって、その子はやっと普通にごはんを食べられるようになったそうです。この件で1番心配なのは、子供が、おやつやポテトチップ、菓子パンという喜んで食べるものだけを与えて済ます親が出てきているということです。このような親に大事な食事のあり方をおしえるのは小学校の(保健)先生の仕事となってきているというのは如何なものでしょうか!」
瀧 成和(18回生、富田林市)
大阪歯科大学 細菌学教室講師 南部 隆之先生の講演から
~緑黄色野菜に含まれる硝酸イオンが口腔内の悪玉菌を駆逐する~
口腔内には、常在の善玉菌として、ロシア菌、アクチノマイセス(アクチノ菌)がいて、これらの菌はジンジバリヌス菌・インターメディア菌などの歯周病を重くする(歯周病菌・悪玉菌)を阻害します(遺伝子解析で発見)。
これらの善玉菌は、硝酸イオン(NO3)の存在のなかでは、非常に元気になり悪玉菌を一気に駆逐します。硝酸イオンは緑黄野菜にたくさん含まれていて、野菜を食べることが奨励されます。
この硝酸イオンが血中に入れば、血管壁を柔らかくする作用があり、血圧も下げ血管障害でおこる脳障害・心臓障害を防ぐことになります。(虚血性心疾患、狭心症―ニトロを飲むが、これは硝酸イオンとほぼ同じ)
また唾液腺に入れば血液中イオンの10倍の濃さとなって唾液として出てきます。つばが多いと、このイオンのおかげでつばにも殺菌力があるということであり。むし歯を防ぐ効果もあり、歯周病菌をやっつける善玉を元気づけるという良き効果があるということです。
注:野菜は硝酸イオンが多く、このため発癌性があるといわれ食べ過ぎに注意とされていた時期があったが、WHOで否定された。野菜を多く摂取すると、胃の粘膜が厚くなり荒れにくくなる。B型・C型の肝炎のリスクが4割下がる。
注:オーラルリンス類の殺菌作用、つまりイソジン液、クロルヘキシジン溶液などは、口腔内から消化器管の菌を殺すので善玉菌の全部死ぬことになる。
注:皮膚には、Pオパール、Sエピデルミディスという善玉菌、大腸、膣には、Mフルフル、Pアクネスと言う乳酸菌類がいる。腸内善玉菌には、とあるホルモンを出して、脳内の満腹中枢への刺激を抑えるものもいます。
18回生 瀧成和
Last Update : 2014/03/01